Emacseエディタの偉大さにひれ伏す毎日だ。その威力の一部分でも利用させてもらい、日常で使うことを習慣にすれば、やがて念願のLispな日々も夢ではないなと思っている。
毎日と言えば日記だ。日記を書くことを通してEmacsの操作に親しむことができそうだ。何故なら機能の作り込みが統一されたお作法に従っているからだ。しかも個人ユーザが自分のための機能を実現する際にもそれは遵守されている。ある機能に習熟することで他の機能の理解の助けになるのだ。
ということでメジャーモードの一つであるorg-mode(オーガナイズ モード)を使って、システム手帳のような日記を考えて行こうと思う。僕の環境(Ver27.1)ではこの機能は標準装備となっている。
現物の観察
システム手帳の最大の特徴は自由にリフィルを出し入れできるところだ。そしてリフィルも多種多様なものが用意されている。製品でなくても、サイズを合わせて自分のデザインでリフィルを作る人は普通にいる。
手帳の表紙を模すことはちょっと無理かなあ。でも革製で重厚なものからルーズリーフノートみたいなものまで色んなバージョンが揃っている。CUIの画面だから背景とかは無理だろうなあ。
リフィルを綴るのはバインダーと呼ばれる金具だ。何処に差し込むかは自由に選べる。バインダーだけを売っている。好きな表紙を付けたり、そのままリフィルを差して使う。
気の利いたリフィルというのがある。手元のNOLTY1711手帳には、地下鉄路線図(各地)、鉄道路線図(各地)、年齢早見表、方眼紙、横罫フリー、などがあるが、システム手帳ならもっと種類豊富なリフィルが販売されている。機能的なリフィルというものもあって、インデックス、ペン差し、スマホケース、等々切がない。
機能的に望むものは
プログラミングじゃないから、オブジェクト指向的な分析へは行かずに、必要な機能を列挙してみる。要するに、org-modeで要求機能が満たされれば良いことだから。
日記が書けること
これは大事。毎日使うことを習慣にするのが目的だから、日付ごとの日記を書けなければ意味がない。
TODOを記録&管理できること
GoogleのToDoリストアプリのように、登録・変更・削除・完了できること。
現在生きているTODOのリストを過去から一覧したい。串刺し検索だ。
スケジュールの管理
これはToDoに吸収しても良いし、メモや日記扱いでも良い。
実際の生活ではToDoアプリで充足していることもある。
生きたリンクを実現
日記やメモにおいて、ファイル、Webのリンクなどをリンクの形で表現でき、リンク先を表示したい。
実際、手帳にはレシートや切符、半券、パンフなどの現物を貼り付けている。画像にして貼りたい。
Webのリンクはブラウザで開きたいな。画像はインラインで開けるかな。
PDFなどのドキュメントファイルはいちいち確認しないといけないが、今のX環境で開きたい。
TAGを付けられるように
TAGをつけたところを一覧できるようにしておくと便利。一定の時間が過ぎたところで、あるテーマ(TAG)毎のメモや記事やリンクを比較検討できる。
便利情報リフィル
マップ、一覧表、図については画像で拾ってきて、特定のところに置いておけば、Diredで参照できる。
方眼紙なども画像にして特定のところで日付管理すれば良い。TAG管理のほうが良いかも知れない。
横書きフリーなどについては、その日の末尾に追加するだけだから問題ない。
実際にorg-modeで書いてみた
Emacsにて実際に書いてみたら、意外と上手く実現できた。リンクやTAGなどは検討の余地があるが、だいたい表現できている。ただし、1月1ファイルを考えているので、これには無理があるか。妥協して、過去のTODOが消えた時点で、旧い月毎にアーカイブしていけばOK。リンク先などのファイルは月毎のディレクトリに入れておけば、パスが乱れることもない。

何個か書いたうちの3個目の様子だ。うっかり個人的な情報を載せていた。
迷いながらここまで書けた。TAGに関してはもう少し勉強が必要。
- 51行目 H1 この手帳の表紙レベル 名前しか思い浮かべなかった
- 53行目 H2 日付単位のレベル 日毎の情報を載せる 誕生日、記念日、祭日、その他
- 56行目 H3 この日のスケジュールをTODO形式で書く TODOの遷移も管理する
Emacs org-modeはTODOの一覧表を表示できるので、他の日も、ファイル内ならチェックできることになる。逆に言えば、何処に置いても良いのだ。 - 60行目 H3 ここに所謂日記を書く 何でもOK
- 63行目 上記の日記の一部分としてスケジュールを書いている TODOではあるが先とか
- 66行目 リンクを張ってサイトを見せる。デフォルトのブラウザで開く。
- 68行目 PDFは画像に変換しようとするので、ブラウザで開くようにしたい(改造)
ORGファイルの管理
Gitでバージョン管理
Gitしても良いのだが、そこまでしなくてもホームディレクトリのバックアップはしているので、意欲がわかない。Gitでのバージョン管理はELISPを弄るまで不要だろうと思う。
リモートにおいて共有
リモートに置くということも考えたい。外でファイルを弄れるのは便利かも知れない。ORGファイル自体はテキストファイルなので、Emacsに固執することはないが、TODOやリンクなどの内部書式を理解していないといけない。単なるメモだったら良いんだけどね。TODOとリンクの例を示そう。こう書いておくと、org-modeのEmacsは上記の画像のように表示するんだ。
TODO <1970-05-01 水 13:00> 駅前へ買い出し ⇦TODOと付ける
[[https:edogoe.jp/wp/][僕の]] ⇦このサイトのリンク
[[file:Emacsの主要な操作.pdf][主要操作の一覧]] ⇦保存しているPDFファイルへのリンク
しかし、モバイルで代位なフィルを触ることにデメリットもある。そこまで危険を侵さなくても、スマホにメモや録音を残せば良いのだから。デスクトップで落ち着いて触ることを基本にしたいが、さて、どうだろうか。
考え中のアイデア
TODOだけを別ファイルで管理すれば便利かも知れない。Emacsは画面分割できるので、別々に表示して手入れできるから、運用上過去のやり残しTODOを考慮する面倒が減る。いっそのこと、nikkiとtodoを1ファイルづつにしても良いぐらいか。
Diary
nikki
202405_nikki.org 月毎にファイルを分ける
202406_nikki.org
todo
2024_todo.org 年毎ぐらいでファイルを分ける
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